記事: 今着たい。そして、これからも。
今着たい。そして、これからも。
こんにちは。
ans.の菅野です。
今季からPORTER CLASSICの取り扱いが始まりました。
PORTER CLASSICは、吉田克幸(よしだ かつゆき)氏と吉田玲雄(よしだ れお)氏によって2007年にスタートしたブランド。
日本の職人技術や素材を大切にしながら、長く着ることのできる洋服を作っています。
ただ、個人的には「長く着られる」という言葉だけでは、PORTER CLASSICの良さを全部説明できない気がしています。
着れば着るほど、その人のものになっていく。
新品のときよりも、何年か着たあと。
さらにその先のほうが、かっこよくなっている。
そんな洋服だと思っています。
26AWのアイテムを見たとき、今季はセットアップが気になりました。
いや、気になるというより、着たい。
今までにもセットアップはたくさん見てきましたが、今季はなんとなく、自分の中でセットアップを着たい気分だったんです。
そこでいくつかオーダーしました。
その中でも、やっぱり一番気になったのがPORTER CLASSICの、
NEW SASHIKO WIDE JACKET
NEW SASHIKO PEACE PANTS

このセットアップです。
セットアップって、どうしても「今の自分に似合うか」というところから考えがちです。
今っぽいシルエットだったり、きれいなサイズ感だったり。
もちろん、それも洋服を選ぶうえでは大事なこと。
でも、最近は少し考え方が変わってきました。
なんだかんだ言って、もうすぐ30代。
これから40代、50代と歳を重ねていく中で、自分はどんな洋服を着ていたいんだろう。
そんなことを考えるようになりました。
トレンドを追いかけることとは少し違う。
今しか着られない服ではなく、歳を重ねても変わらず着られるもの。
体型が少し変わっても、顔つきが変わっても、その時々の自分にちゃんと馴染んでくれるもの。
そういう服を、これから少しずつ増やしていきたいと思っています。
今回のセットアップは、まさにそんな気分にぴったりでした。
まず、このサイズ感。
NEW SASHIKO WIDE JACKETもNEW SASHIKO PEACE PANTSも、身体に合わせすぎないゆったりとしたシルエット。
今の自分の体型に合わせて「ジャストでかっこいい」という服ではありません。
だからこそ、少し体型が変わっても着続けられる。
若いときには若いなりの着方ができて、歳を重ねたら、その歳なりの雰囲気で着られる。
今の自分だけに向けた服ではなく、これからの自分にも向けられる服だと思っています。
そして、このセットアップを語るうえで欠かせないのがSASHIKO。


今季は、以前からPORTER CLASSICを代表する素材のひとつでもあるSASHIKOシリーズがBLACKで復活しています。
刺し子は、布に糸を刺して補強する日本の伝統的な技法。
もともとは布を丈夫にするためのものですが、刺し目が重なることで独特の凹凸や表情が生まれます。
この生地の面白いところは、ただ「丈夫な生地」というだけではないところ。
近くで見ると細かな刺し目が見えて、少し離れるとBLACKの落ち着いた表情になる。
光の当たり方でも見え方が変わるし、着ていくことでさらに生地の表情が変わっていく。
新品の状態でももちろんかっこいい。
でも、たぶん本当に良くなるのはここから。
何度も着て、洗って、少しずつ生地が馴染んで。
自分の動きに合わせてシワが入って、色や風合いにも変化が出てくる。
その変化が「古くなった」ではなく、「その人が着てきた時間」になっていく。
そう考えると、この服は買った日が完成ではないんですよね。
むしろ、そこからがスタート。
個人的にPORTER CLASSICに惹かれた一番の理由も、そこなのかもしれません。
今の自分では、正直まだ少し服に負けている気がします。
でも、着られている感じはしない。
今の自分でも着られるけど、きっと10年後のほうが似合っている。
そんな感じがします。
なんとなく、昔のおじいちゃんのタンスから、すごくいい服が出てきたような。
子どもの頃だったら、
「これ、かっこいいね」
くらいに思っていた服を、
大人になった今もう一度見たら、
「これ、めちゃくちゃいいな」
と思えるような。
そして、
「これ、もらっていい?」
と聞いたら、
「じゃあ持ってけ」
と言ってくれる。
そんな洋服って、いいなと思うんです。
新品で買ったときだけが一番かっこいい服ではなくて。
何年も着て、少し傷がついて、色が変わって、それでも手放したくない。
自分が歳を重ねたときに、今度は自分の子どもがそれを見て、
「それ、かっこいいね」
と言ってくれたら。
そんなふうに受け継いでいける服があったら、すごくいい。
自分にも昨年娘が生まれて、以前より「これから」のことを考えるようになったのも、こういう服に惹かれる理由のひとつなのかもしれません。
もちろん、洋服はその時の気分で楽しむものでもあります。
新しい服を買って、今の自分を楽しむ。
それもすごく好きです。

でも、これからはそれだけじゃなくて、
「10年後も着ていたい」
「20年後にもっと似合っていたい」
そんなふうに思える洋服も選んでいきたい。
PORTER CLASSICのSASHIKOは、そんな気持ちにすごく自然にハマりました。
トレンドだから着る。
今っぽいから着る。
そういうものとは少し違う。
今の自分から、これから歳を重ねていく自分へ。
そして、その先の誰かへ。
時間をかけながら渡していける。
そんなセットアップだと思っています。
今季のans.では、そんなPORTER CLASSICをご紹介していきます。
ぜひ一度、実際に袖を通してみてください。
今の自分に似合うかどうかだけじゃなく、
「10年後、20年後に着ていたらどうなっているんだろう」
そんなことを少し想像しながら。
